私に起こり続けた変化について、話を進めることにします。
12年間通っている、行きつけの美容室のオーナーで担当者である「チエコさん」が、昨年の秋から「ちょっとロンドンに行ってきます」といい始め、何度も店を留守にして、ロンドンに通い始めました。
彼女は、メンタルケアの資格取得のために研修を受け、カットやメイクやネイルの他に「メンタルケア」というメニューを始めるというのです。
実はチエコさんは若いころ、美容師修行でアメリカに渡り、高級住宅街で有名なビバリーヒルズで仕事をしたことがある人でした。その時代に出会ったアメリカ市民は、「メンタルケア」を、美容やマッサージや歯医者のように、日常的なものとして語るのだと言います。「ちょっとメンタルケアに行く」という言葉が、「ちょっとデンタルケアに行く」と同じように語られる人の中で、チエコさんは若い時代を過ごしたのでした。
チエコさんは、薬物依存で逮捕された芸能人のニュースに対して、「ヘアメイクさんと同じように、専属のメンタリストをつけていれば良かったのに」と言います。一流のアスリートには、実は必ずメンタルトレーナーがついていることも、あまり公には語られない日本では、やはり「メンタルヘルス」という響きへの偏見があるのでしょうか。「こころの不健康については語るな、自分の気合でなんとかしろ」とでも言うような社会の空気を感じます。
けれど、虐待や、殺人や、いじめや、パワハラや、薬物依存など、日本社会に広がり続ける多くの問題は、実は「こころの不健康」からくるものであり、「メンタルケアの日常化」によって、かなりの問題が解決するのでは?と、チエコさんは言います。
言われてみれば、たしかにそうです。納得した私は彼女の提案に賛成し、彼女の挑戦を応援することになりました。
2020年、2月の終わりのある日、私は、チエコさんのクライアント第一号として、彼女の用意した個室で「インナーチャイルドに会いにいく」というコースを試すことになったのです。
はるさんの再決断療法で、こころのなかにいる幼い自分に会いにいくことをすでに体験したことのある私は、それを少しも怖いとも思わず、全く抵抗を感じませんでした。むしろ、懐かしい経験を楽しむほどの余裕すらあったのです。
ただ、今回は、私自身が成長していたせいか、チエコさんの求めるレベルが高かったせいか、私は自分のインナーチャイルドをなぐさめるだけでは終わらず、心の底の「インナーチャイルドにとっての両親」に語りかけ「両親の苦しみの理由」について考え「かれらを癒すことで、こころの記憶を書き換える」という挑戦にまで、踏み込むことになってしまったのです。
お久しぶりです。「さよならコービー」からまとめて読みました。様々な経験を通して今のあなたや私がいるのだなと思います。どんなにつらい経験からも立ち直り、更にステキに変身していったあなたは本当に魅力的です。
「続・自分レスキュー」の続きを楽しみにしています。
うれしいコメントをありがとうございます。
遠い街の友人のorionさんへ、いつかまた、一緒にお酒を飲みながら、人生を語り合える日がきっとくるでしょう。
だから、生きていきましょう。
暗いトンネルの先の、光ある場所をイメージしながら。